@ 8万トンの豪華客船「プライド・オブ・アメリカ」乗船  
     
A 何もしない贅沢なクルーズ生活  
     
B マウイ島・ラハイナ観光  
     
C ハワイ島・ヒロ観光  
     
D ハワイ島・コナ観光  
     
E カウアイ島の高級リゾート
「マリオット・リゾート・オン・カラパキビーチ」
 
     
F カウアイ島の絶景「ワイメアキャニオン」と「ナ・パリ・コースト」  
     
G ホノルル・リムジン観光と
「ワイキキ・ビーチ・マリオット・リゾート&スパ」
 
     
H 一般情報  
     
  旅行期間 : 2012年1月14日〜1月21日
為替レート: 1アメリカドル=77円
 
     
     クルーズ日程
1月14日
オアフ島ホノルル
19:00出港
1月15日
マウイ島カフルイ
8:00入港
停泊
1月16日
マウイ島カフルイ
18:00出港
1月17日
ハワイ島ヒロ
8:00入港
18:00出港
1月18日
ハワイ島コナ
7:00入港
18:00出港
1月19日
カウアイ島ナウィリウィリ
8:00入港
停泊
1月20日
カウアイ島ナウィリウィリ
14:00出港
1月21日
オアフ島ホノルル
7:00入港
 
@ 8万トンの豪華客船「プライド・オブ・アメリカ」乗船
  友人夫妻、妻と私の4人でハワイ4島周遊クルーズに行ってきた。船はノルウェージャン・クルーズ社の「プライド・オブ・アメリカ」で、総トン数80439トン、全長280m、乗客定員2138人、乗組員数946人の豪華客船である。日本からの飛行機はユナイテッド航空エコノミー利用で、成田→ホノルル往復102400円(燃油、空港税込みの総額)、客船の代金は旅行会社「クルーズプラネット」からクルーズのみを申し込み、海側バルコニー付き客室で1人147000円(港湾税、合衆国税、ハワイ州税込み)支払った。

1月14日(土)、日本からのロングフライトの後、午後1時頃、ホノルル港ピア2に着き、チェックイン・カウンター前の長い列(写真1)に並ぶ。ハワイクルーズだけあって皆さん気楽な格好をしている。日本人ツアーの人々も時々見かけるがそれ程多くはない。1時間くらい待たされてようやく乗船する。

いつもながら船に乗り込んだ瞬間、心臓の鼓動が早くなり一気に期待が高まる。フロント周辺(写真2)は予想より上品な内装で嬉しくなる。フロント前は「キャピタル・アトリウム」と呼ばれ、豪華な白亜の階段(写真3)が素晴らしい。2層吹き抜けの大階段で後ろにオベリスクが建っている。天井の装飾も見事である。大階段前ではウェルカム「フラ・ダンス」(写真4)を演じている。また、アトリウム・ラウンジ前ではウェルカム「ハワイヤン音楽」(写真5)を演奏している。

まだ部屋に入れないので、デッキ11にあるビュッフェ・レストラン「アロハカフェ」(写真6)に行き、窓側の席を確保する。さーあ、ランチだ〜。ビュッフェカウンターからうまそうな料理をピックアップし、ランチタイム(写真7)にする。ビールを注文し熟年4人組は大いに盛り上がる。

ランチの時、時々「デッキ○○入室準備完了」のアナウンスがある。上層階の客室から早く入室ができるようである。デッキ10の廊下(写真8)を通って我々の部屋に向かう。期待を込めて我が客室(写真9)に入る。Good、Good。白い壁に木目調の家具が並び上品にまとめられている。客室の広さはバルコニーを含めて16.5uと広くはないがコンパクトにまとまっている。

フリースタイルのノルウェージャンクルーズなのでもっと派手な内装か?と想像していたが、落ち着いた感じでとても良い。しかし、重大問題発生!ベッドがダブルになっている。これでは安眠できない。早速客室係に電話して「ツイン・ベッド」に直すよう依頼する。
デスク周り(写真10)はさすがに狭いがここで仕事をするわけではないので問題なし。嬉しいことに部屋にコーヒーメーカー(写真11)が置いてあり、レギュラー、デカフェインの2種類のコーヒーパウダー(合計4袋)が毎日補充(無料)される。ボトルの水は有料なのでご注意を!

客室のバスルーム(写真12)に入る。ピカピカに磨かれた鏡と洗面台。これも合格! シャワーブース(写真13)が狭いのは我慢しよう。客船の中でいつでも熱いシャワーが浴びれる幸せを感じよう。「バスローブ」が準備されているのには驚いた。ノルウェージャンクルーズ、結構やるね…。出だし好調である。

午後3時30分、デッキ13前方にある「ダイヤモンドヘッドルーム」に行き、日本人乗務員による乗船説明会に参加する。日本人客は40名くらいで多くはない。夕食の席が決まっていない「フリースタイル・クルーズ」は、初体験なので色々質問する。

午後4時30分から乗客全員参加の避難訓練が開始。指定場所にのんびり行く。不思議なことに「救命胴衣は必要なし」とのこと。ここで「コスタクルーズの豪華客船が座礁したらしい」という噂を聞く。万一、この船が座礁したら????パニック間違いなし。考えると恐くて客船に乗れないので、考えないことにする。

本日の出港は午後7時。夕暮れまでの時間を船内探検をして過ごす。アロハカフェでコーヒーを調達して展望デッキを散歩する。曇り空であるが展望デッキからホノルル港の風景(写真14)を楽しむ。天気はいまいちであるが、これから7泊のハワイクルーズがはじまるので気分は最高である。午後7時、いよいよ出港する。ホノルルの夜景(写真15)がだんだん遠ざかっていく。この出港シーンは素晴らしい。

午後7時30分頃、デッキ5のスカイレストラン(無料)に行くと、既に満席。予定を変更して有料レストラン「ジェファーソンズ・ビストロ」に行く。ここも満席だったが、その場で予約をし30分待ちでレストランに入る。ノルウェージャン・クルーズのフリースタイル・ダイニングの問題点が早くも浮きぼりになる。
「ジェファーソンズ・ビストロ」(写真16)はフランス料理店で内装がいい。カバーチャージ1人20$(1600円)が必要で料理は無料である。フレンチレストランでありながら、ビュッフェコーナーがあり「寿司」を含めたオードブルの品々が並んでいる。

《本日のディナー》
前菜盛り合わせ(ビュッフェカウンターから)
オニオンスープ
メイン魚料理「カニ肉のフライ」
メイン肉料理「牛フィレ肉のグリル」(写真17
デザート

2時間くらいかけて夕食を楽しみ部屋に帰ってくる。ベッド(写真18)が2つに別れターンダウンサービスがされているので、これで夫婦ともども安眠できる。まだ眠くないので夜のデッキ(写真19)を1人で散歩する。 冬のハワイの最低気温は20℃くらいで外にいても寒くない。夜のデッキ(写真20)をぶらぶらして部屋に帰る。

(クルーズ1日目終了)

 
     
A 何もしない贅沢なクルーズ生活
  1月15日6:00起床。睡眠中の妻を起こさぬよう差し足、忍び足で部屋を出る。そして、夜明け前の展望デッキ(写真21)を1人で歩く。豪華客船の夜明け前の静寂がいい。朝日を見ようとデッキに立つ男2人(写真22)。何もしゃべらず日の出を待つ。私も熱いコーヒーをかかえてその仲間に入る。朝7:05、日の出。そして、8:00頃、プライド・オブ・アメリカはマウイ島「カフルイ」(写真23)に入港する。見知らぬ港への入港シーンはいつも心が躍る。

今朝はバルコニーでの朝食(写真24)にする。妻と全種類違ったものを注文し「ジュース2種類、フルーツ2種類、ヨーグルト2種類、パン2種類、ジャム2種類、コーヒー」にする。寒くないのでバルコニーでの優雅な朝食のはじまり、はじまり。しかし、ルームサービスの朝食では何となく物足りない。注:朝食のルームサービスは無料

朝食後、妻とビュッフェレストラン「アロハカフェ」に行き、オムレツ、サーモンとチーズ、そして、ケーキとコーヒーで2度目の朝食にする。食べ放題のクルーズ、体重増加が恐いが、しばらくは心を解放して食欲のままに身をまかせよう。アロハカフェの展望デッキ席(写真25)にケーキとコーヒーを持ち出して青い海を眺めながらの朝食の締めにする。最高!

マウイ島からレガッタ(写真26)が走り出してくる。練習か、本番の競技か、我々クルーズ客をもてなしてくれているのか?さて、我々熟年組のこの日の予定は「何もない」のである。マウイ島観光はせず、1日中客船の中で過ごす。時差解消と体調管理という熟年の知恵である。豪華客船に乗り「何もしない」贅沢を味わう。

妻とは夕食まで別行動にし、各自、客船内で自由に過ごす。子育てを終了した熟年夫婦はお互いにあまり干渉しないほうがいい。「お好きなように〜」が我々の基本である。私は朝食後、部屋に帰り、ベッドに寝転がってしばらく休憩する。しかし、30分もすると退屈になり、再び船内探検に出かける。これが結構楽しい。

画廊(写真27)に入り、美術鑑賞をする。また、ショップに入り貴金属・土産物・服など、(買う気はさらさらないが)値札を熱心に見てまわる。店員との軽いおしゃべりも楽しい。デッキ6にある重厚な「アメリカ・ライブラリー」(写真28)に入ってみる。ここで1日読書して過ごせれば、あなたはクルーズのプロです。私は1分で通り過ぎる。ライブラリーの隣に「インターネット・センター」(写真29)もある。24時間専用パソコンでインターネットができるが、有料なので私はしない。

展望デッキ(写真30)では何もしない人達がのんびりおしゃべりをしている。また、プールサイド(写真31)には人影が少ない。乗客の多くがマウイ島観光に出かけているのであろう。ランチは友人(男)と2人で軽く済ませ、その後、部屋に帰り、1時間くらい昼寝をする。

食べて寝てばかりでは心身共にしまりがない。フィットネスセンター(写真32)に行き、しっかり汗を流す。ここのジム(無料)は広くてマシンも揃っていて大変良い。トレーニングの後、サンタフェスパに併設されているシャワールームで体を洗い、サウナ(無料)に入る。これで本日のダイエット終了!

部屋で少し休憩した後、好きな本を持ってデッキ5にある「ジョンアダムス・コーヒー・バー」に行く。窓側の席(写真33)に座り、海を眺めながら読書をする。ここではスペシャルコーヒー(カフェラテ、エスプレッソ等)が有料で飲める。面白いことに、コーヒーは有料であるがショーケースに並んでいるおいしそうなケーキ類は無料である。カフェラテ(2.98$、約240円)とレモンケーキ(写真34)を注文し、午後のティータイムを楽しむ。ここが私のお気に入りの場所になった。ケーキがうまい。

偶然妻に出会い、カメラを持ってデッキ6の「マルディグラス・ラウンジ」に来てくれ、という。ここはディスコ、カラオケの大きなラウンジである。夕方5:15から「フラ&タヒチダンス教室」(写真35)に参加するので、写真を撮ってくれ、とのことである。美しきフラガールの先生をカメラに収めようと勢い込んでラウンジに出かけたが……、お腹が出っ張ったフラガールに失望して直ぐに退散する。
本日の夕食は無料メインダイニングの「リバティーレストラン」(写真36)にする。昨夜のように待たされるのが嫌で、4人揃って早め(18:15)にレストランに入る。リバティーレストラン(写真37)はアメリカの大統領などの要人の絵画が飾られた重厚なレストランで我々は大いに気に入った。

《本日のディナー》
◎前菜「メロン&生ハム」
◎スープ「ブロッコリーのクリームスープ」
◎サラダ「ミックス・グリーン」
◎メイン魚料理「ノースアトランティック・コッド(タラの身)」(写真38
◎メイン魚料理「カシューナッツ(衣)のレッドスナッパー(鯛身)&ジャスミンライス」(写真39
◎デザート「キャロットケーキ」+レギュラーコーヒー(無料)
レストランには日本語メニューがあり、料理は何を頼んでも無料なのでクルーズの食事は気楽でいい。(飲み物は基本的に有料)

(クルーズ2日目終了)

 
     
B マウイ島・ラハイナ観光
  1月16日、マウイ島カフルイの2日目。今日はマウイ島観光をするので、朝食はビュッフェレストラン「アロハ・カフェ」にする。スモークサーモン付きの豪華な朝食(写真40)であるが、スモークサーモンの塩分が少しきつい。

9:20頃下船し、港から無料シャトルバスに乗って、カフルイの「クイーン・カアフマヌ・センター」(写真41)に行く。ここはマウイ島最大のショッピングセンターで、ここから島の各地へ公営バスが走る。10:30出発「ラハイナ」行きのバスに乗車し、車窓を楽しみながらラハイナのウォーフ・シネマセンター(写真42)に行く。所要時間1時間、公営バスは1乗車1$なので4人乗っても4$という格安料金である。タクシー利用ならチップを含めて80〜100$くらいかかるのでバスの激安さが分かる。

ラハイナはかつてハワイ王国の首都として栄えた町であり、史跡も多い。まずはハワイ最大のバニヤンの大樹「バニヤンツリー」(写真43)の下に入る。巨大なバニヤンの木陰に土産物屋が店を開き観光客が集う。枝から大きな幹が派生して何本ものバニヤンが立っているように見えるが1本のバニヤンだという。バニヤンの大樹に両手をかざして生命力をもらう。(我に若さを与えたまえ!)

バニヤンツリーの正面にある「コートハウス」(写真44)は1859年に建てられた裁判所である。ラハイナは1962年国立歴史保護区の指定を受け、町ぐるみで歴史的な建物の保存や復元に力を注いできた。「パイオニア・イン」(写真45)は1901年オープンのホテル・レストランで1世紀前のノスタルジックな雰囲気が漂う。

ラハイナのビーチ(写真46)では数名がシュノーケルを楽しんでいる。しかし、海水の透明度はそれ程でもないようである。また、沖合に客船が停泊しており、テンダーボートが行き来している。海岸と平行に走るフロント・ストリート沿いにはショップやレストランが店を開き観光客がそぞろ歩きを楽しんでいる。

フロント・ストリートを少し南に歩いて「イギリス国教派教会」(写真47)に行く。1862年に建てられた教会でハワイらしくシンプルである。教会内(写真48)に入り椅子に座って祈り、考える。何を?「ランチをどこで食べようか〜?」我々はかなりいい加減な観光客なので、ラハイナ観光はこのくらいにして、タクシーに乗ってカアナパリに行く。

目的地は高級ホテル「ウェスティン・マウイリゾート&スパ」である。広大なゴルフ場を抜けてロビーに入ると、そこは現代の楽園(写真49)が出現する。ラグーンを模した池に滝が流れ落ち、フラミンゴが遊ぶ。近くにスターバックがありコーヒーやサンドイッチをテイクアウトしてラグーン・サイドで飲食が楽しめる。

流れるような外観のホテル棟とガーデンプールはいかにもリゾートらしい。数カ所あるプールの総面積は2400uもある。冬とは思えない暖かさなので、プールで泳ぎ、チェアーに寝転がって冬のリゾートを満喫できる。プールサイドを通り抜けるとビーチ(写真50)に出る。1962年、まったくの荒れ地だった土地にゴルフコースが出現し、カアナパリは以来、ビーチ、ゴルフ場、ホテル、ショッピングセンターを誘致していくマスタープラン・リゾートの先駆けとなった。

全長3qに及ぶ白砂のビーチ(写真51)に沿ってハイアット、マリオット、ウェスティン、シェラトン等、高級ホテルやコンドミニアムが多数建っている。日本の冬の寒さを避けてハワイに逃げ出した我々熟年4人組にとって、カアナパリのリゾートホテルは天国に近い。4人共大いに気に入り、プールサイドのレストランでランチタイムにする。

ウェスティン・マウイリゾート&スパの隣にある高級コンドミニアム「カアナパリ・アリイ」(写真52)も良さそうだ。寒い冬の日本を脱出してカアナパリのキッチン付きのコンドミニアムに1週間くらい滞在してみたい。私は見知らぬ外国に来るとすぐ盛り上がる。
帰りはタクシー(100$、8000円)に乗り、午後3時頃、港まで帰ってくる。途中、運転手の好意で海の見える絶景のビューポイントで止まってもらい「ホエール・ウォッチィング」をする。マウイ島近海はザトウ鯨の繁殖場所になっており冬場には鯨の潮吹きが見れる。結構沢山の潮吹きが見えた。

船に戻れば自分の部屋が綺麗に掃除され、今日はタオル・デコレーションのうさぎ(写真53)が出迎えてくれる。さっそく熱いシャワーを浴び、バスローブに身を包んでベッドに寝転ぶ。天国、天国。展望デッキから眺めたマウイ島のハレアカラ山(写真54)はなだらかな山容をしているが、標高は3055mもあり、山頂付近では冬季、気温が氷点下にもなるという。

午後6時、プライド・オブ・アメリカはマウイ島を出港する。夕陽に染まるマウイ島(写真55)に別れを惜しむ。何も語らず寄り添う熟年夫婦(写真56)。きっと幸せな人生を送ってきたのであろう。夕暮れの出港シーンは忙しい。私はベストショットを探して展望デッキ(写真57)を動き回る。

今夜の夕食は午後7時から有料レストラン「リトル・イタリー」(写真58)に予約してある。(席料1人10$、料理は無料)。有料レストランは全て時間指定できるのでありがたい。無料レストランは先着順なので、時間帯によって待ち時間がある。これがフリースタイル・クルーズの最大の問題である。

《本日のディナー》
◎前菜「トマトとフレッシュ・モッツァレラチーズ」Good
◎ピザ(写真59)は巨大すぎて2人では食べきれない。日本人の胃袋感覚では4人用くらいなのでご注意を! ピザが「ビッグサイズ」だというウェイターの言葉をなめてかかり、我々はピザを2種類も注文した。反省!
◎「シーフード・パスタ」(写真60)はやや味が濃い。最初の一口、二口はいいのであるが、とても完食する食欲が湧かない。
◎「エビ入りドリア」は塩分が強すぎて食べれない。塩を抑えればおいしいのであるが……。
◎デザートは強烈に甘い。
一体このレストランの味付けはどうなっているのであろうか?個人的な見解であるがレストラン「リトル・イタリー」はお勧めしません。

(クルーズ3日目終了)

 
     
C ハワイ島・ヒロ観光
  朝6時起床。いつものように、夜明け前のデッキを散歩する。アロハカフェでは朝6時からビュッフェの朝食がはじまるので、展望デッキ席には「夜明けの朝食」を楽しむ人々(写真61)が集まってくる。朝焼けの海を見ながら展望デッキで頂くビュッフェの朝食、皆さん幸福感に満ち溢れている。冬でも寒くないのがハワイクルーズの良さであろう。

プライド・オブ・アメリカは既にハワイ島ヒロ湾(写真62)に入ってきている。朝日に照らされた白亜のホテルとヨットの群れ、実に美しい入港シーンに感動する。鏡のように滑らかな水面をモーターボート(写真63)が疾走する。写真左の白亜のホテルが「ナニロア・ボルケーノ・リゾート」、写真右の小島が「ココナッツアイランド」である。

何やら語り合う熟年カップル(写真64)がいる。クルーズ中は時間がたっぷりあるので夫婦の絆を再確認するいい機会である。美しい入港シーンに大満足する日本人女性(写真65)がいる。妻は決して顔を見せない。
朝食はメインダイニングの1つ「スカイライン・レストラン」(写真66)に行く。朝7時からのオープンで、着席してウェイターから色々料理を注文できる。日本語メニューがあるのでありがたい。本格的なダイニングルームなので朝からリッチな雰囲気が漂う。もちろん料理・席料は無料である。フルーツヨーグルト、オレンジジュース、パン、コーヒー…、ダイニングルームでの優雅な朝食がはじまる。

私は朝食のメインとして「サーモン・ベネディクト」(写真67)を注文する。エッグベネディクト(英 Eggs Benedict )は、イングリッシュ・マフィンの半分にハムまたはベーコン、ポーチドエッグ、オランデーズソースを乗せて作る料理で、ベーコンの代わりにサーモンを使用したものが「サーモン・ベネディクト」である。Good。妻はシンプルに「オムレツ」(写真68)にする。両方ともうまい。やはり、豪華客船には豪華なダイニングルームでの食事がいい。

ハワイ島のマウナ・ケア山(写真69)は標高4205mもあり、北東からの貿易風をここでさえぎりヒロ側に大量の雨をもたらす。雨が多いのでヒロ周辺は緑が濃く花が咲き乱れる。ヒロは雨の都と呼ばれ、年間の降雨量は3200oに達するという。しかし、幸い今日は天気がいい。熟年4人組はツアーには参加せず、のんびりヒロの町を散策する。

午前10時、港からタクシーに乗り、ヒロの町の中心に向い「ライマン・ミュージアム&ミッション・ハウス」(写真70)の前でタクシーを降りる。タクシードライバーにチップ込みで20$支払う。ここには宣教師ワイマン夫妻が1839年に建てた家が保存されている。 ライマン・ミュージアムの前に建つ淡いピンクの教会(写真71)から北に歩く。

日差しが強く、太陽の下にいると暑い。寒い日本の冬が信じられないくらいである。ライマン・ミュージアムの北側にある州立小学校(写真72)ではグリーンの芝生の上で子供達が体育の授業を受けている。広々とした環境でのびのびとした教育を受けているのであろうか?市立図書館の前にある「ナハ・ストーン」(写真73)を持ち上げた人はハワイの王の資格がある…という。

それにしても、ヒロのダウンタウンは閑散としている。次に、ヒロ・ダウンタウンのメインストリート「ケアヴェ通り」を歩く。ここも人の往来が少なくさびれた田舎の雰囲気がする。セピア色の昔風のストリートが残っているとはいえ、全く拍子抜けである。

ヒロは日系人が中心になって造った町とも言われ、リリウオカラニ庭園(写真74)には池や太鼓橋、石灯籠が配置されている。見事な日本庭園が出現している。日本庭園の前、ココナッツアイランド(写真75)の周囲の海は岩場になっており熱帯魚が泳ぐ。海水の透明度も高く絶好のシュノーケルポイントである。

歩き疲れたのでヒロで一番高級そうなホテル「ナニロア・ボルケーノ・リゾート」(写真76)でランチタイムにする。ところが……。お客がほとんどおらず、「レストランのランチ・喫茶営業はしていない」とのことである。ホテル内を観察してみると外壁や内装の壁・ペンキのほころびが目立ち「斜陽の古びたホテル」のようである。
フロントでカンコーラ・ジュースを4本(全部で5$、1本100円)買って見晴らしのいいテラス席で休憩にする。目の前はグリーンの芝生に椰子の木、そして青い海(写真77)。素晴らしいロケーションである。ヒロ市内徒歩観光で汗をかいたが、海から涼しい風が吹いてきて心地よい。このホテルの周囲は岩場になっておりシュノーケルが楽しめそうである。ホテルの岩場から見た「プライド・オブ・アメリカ」(写真78)も素晴らしい。

熟年4人組、頑張って歩いて船まで帰ることにする。ホテル前はバニヤンの大樹の並木道(バニヤン・ドライブ)になっており、バニヤンの巨大さ(写真79)に感動する。やはり自分の足で歩いて観察しないとバニヤンの凄さは実感できない。

汗をかきかき、お腹をすかせて船に帰ってくる。時間は既に午後2時をまわっている。部屋でシャワーを浴びて、さあ〜ランチだ!しかし、夕食をおいしく頂くために「生野菜中心の軽めのランチ」にする。

午後5時頃から西の空があかね色に染まってくる。多くの乗客が展望デッキ(写真80)に出て夕暮れのヒロを楽しんでいる。よく見ると何やら皆さん同じ方向を熱心に見ている。中には大きな双眼鏡持参の人もいる。「見えた!、鯨だ!」誰ともなく叫び声が上がる。ヒロ湾の沖合に時々白い煙が上がる。冬のハワイクルーズはホウェール・ウォッチングの楽しみもある。

今夜のディナーは無料メインダイニングの「リバティーレストラン」(写真81)にする。混み合う前の18:15に店内に入る。

《本日のディナー》
◎「ミックス・グリーン」
◎ポテトのスープ
◎メイン魚料理「メカジキのクラスト」(写真82)。
◎メイン肉料理「チキンブレスト」
◎デザート「フルーツプレート」と「サザンペカンパイ」

毎夜、毎夜、熟年4人組で2時間くらいかけてディナーを楽しむ。
夜のプールサイドでディスコ(写真83)をやっている。夜の展望デッキを散歩して部屋に帰る。明日はハワイ島コナに行く。

(クルーズ4日目終了)

 
     
D ハワイ島・コナ観光
  1月18日朝7時、プライド・オブ・アメリカはハワイ島コナに到着。バルコニーに出てみる朝焼けの海(写真84)が輝いている。コナはハワイ島の西海岸にあり、北東からの暖かい貿易風がマウナ・ケアやマウナ・ロアの高山(写真85)にさえぎられ乾燥した晴天の日が続く。よって、カイルア・コナはドライな空気と太陽に恵まれた一大リゾート地帯になっている。期待できそうである。

今朝は気分を変えてアロハカフェの展望デッキ席(写真86)で朝食にする。テーブル席は早い者勝ちなので一番海に近い席を確保する。コナ入港シーンを見ながらの展望デッキでの朝食は格別である。
太陽が昇ると海が青くなる。早くもテンダーボート(写真87)がコナの港に向かう。実は、プライド・オブ・アメリカはコナ沖に停泊し、クルーズ客はテンダーボートに乗ってコナに上陸するのである。しかも、テンダーボートチケット(整理券)が必要でチケット番号順の下船となる。混み合う朝の時間帯は下船の順番待ちとなる。急ぐ必要もない我々熟年4人組は船上でゆっくりする。

我々は朝10時近くになってテンダーボート(写真88)に乗り込む。テンダーボートから眺めた「プライド・オブ・アメリカ」(写真89)は堂々として大きい。カイルア・コナ(写真90)の海岸線に近づくと海の色が淡いブルーに変わる。しばらくしてテンダーボートはカイルア・ピア(桟橋)に到着する。

カイルア・ピア(桟橋)の反対側に草葺きの家「アフエナ・ヘイアウ」(写真91)がある。ここはカメハメハ大王が晩年を過ごしたといわれる家である。しかし王様のお屋敷としては質素過ぎて、これでは(不謹慎ながら)王様になる意欲に欠ける。草葺きの王の家の前のビーチが素晴らしい。波がなく透明な海水の中でカラフルな熱帯魚が泳ぐ。ビーチに面して建つ綺麗なホテルもいい。名前は「カメハメハ大王のコナ・ビーチ・ホテル」(写真92)である。

コナの町はカイルア湾を囲むように形作られ、海岸線に沿ってメインストリート「アリイ・ドライブ」(写真93)が走る。「アリイ」とはハワイ語で「王」という意味で、ハワイ王朝初期にはここに都があり、大いに繁栄したという。アリイ・ドライブの両側にはレストランやショップが軒を連ね、観光地の雰囲気が漂う。堤防に立てばコナ湾(写真94)が広がる。

メインストリートを少し歩くとすぐに「フリヘエ宮殿」(写真95)に着く。ここは1838年に建てられたカラカウア王の夏の別荘で、現在は博物館になっている。また、フリヘエ宮殿の前に「モクアイカウア教会」(写真96)がある。1823年にハワイで最初に建てられたキリスト教の教会で白亜の外壁と尖塔が美しい。教会の内部(写真97)に入る。ヨーロッパの教会に比べると質素である。偶然にも結婚式が行われていた。新郎・新婦そして神父さんの3名のみの極めて質素な結婚式、これもハワイ式か?

コナ・イン・ショッピングビレッジ(写真98)に入る。ここは1920年代にホテルとして建てられた2階建ての木造家屋で、現在ではレストラン、ギフトショップ等50店舗ほど入っている。コーヒー専門店でコナコーヒーを買う。結構高い。

コナ・イン・ショッピングビレッジ内にあるレストラン(写真99)に入りティータイムにする。トロピカルジュース、コーラ等を注文する。グリーンの芝生に椰子の木、青い海と青い空、そして、沖合に浮かぶ豪華客船「プライド・オブ・アメリカ」(写真100)、レストランからの眺めは一級品である。芝生の先にある岸辺に立って「プライド・オブ・アメリカ」(写真101)を眺める。この豪華客船の中に私の客室があると思うと、なんだか嬉しくなる。

海をよく見てみると、船と平行に誰かが泳いでいる。しかも、かなり早いスピードで移動していく。さらに目を凝らせば他にも泳いでいる人達が見つかる。彼らは鍛えられた「トライアスリート」であろう。毎年10月、ハワイ島コナにおいてトライアスロンの世界大会「アイアンマン・レース」が開催される。

レースに出場できるのは、世界中で行われているアイアンマン・レースやトライアスロンで実績を残した優秀な選手か、幸運にも抽選に当たったトライアスリートのみである。世界中で開かれる24のアイアンマンレースで、5万人といわれるトライアスリートがしのぎを削り、ハワイ島コナ出場権をめざして挑戦する。しかし、そのうちコナのスタートラインに立てるのは1800名という狭き門。まさに“アイアンマンの中のアイアンマン”である。

実は私も昔は「トライアスリート」としてレースに出たことがある。石川県珠洲市でのハーフのトライアスロン「スーパースプリント・イン・能登(珠洲大会)」である。距離は、スイム(2.5q)、バイク(自転車100q)、ラン(23q)で、私の記録は8時間半くらいだった記憶がある。栄光の完走手形によると1991年の開催とある。当時の私は39歳、体力・気力絶好調の壮年時代であった。あれから何と21年も過ぎ去った……。妻が時々言う。「あの時の引き締まった体にもどって……」

昼過ぎに客船にもどる。船に帰れば豪華なビュッフェ・ランチが待っている。さっそく、アロハカフェに行き、空いている窓側の席を確保して、さあランチだ〜〜。少量多品種を心がけて私のランチメニュー(写真102)を作る。それにしても欧米人の食欲と肥満体には驚くべきものがある。小太りの日本人がやせているように見えるので、食欲のままに大いに食べよう!

今日はあまり体を動かしていない。やっぱり肥満体にはなりたくないので昔のトライアスロン・レースを想い出しながらジムで汗を流す。その後、プールサイドのジャグジー、サウナ、等、を楽しむ。
コナ出港と日没がほぼ同じ午後6時頃である。コナの夕暮れ(写真103)とサンセットをカメラに収めようとデッキを忙しく動きまわる。ドレスアップした若い2人(写真104)が太平洋に沈む夕陽を見つめている。肌も露わの女性の背中に男性がそっと手を添える。何とも憎い演出、おまけに美男・美女だ。Wonderful。 そして、荘厳なるサンセット(写真105)……。

今夜の夕食は有料レストラン「イースト・ミーツ・ウエスト」(写真106)にする。
中華料理、寿司、刺身、鉄板焼き、しゃぶしゃぶ等、日中合作のアジア料理レストランである。カバーチャージは1人15$(1200円、要予約)。我々は全品中華料理にして、4人でシェアーして味比べをする。結構いい味なのでお勧めレストランである。

《本日のディナー》
◎「スプリング・ロール(春巻き)」Good
◎「ベジタブル・ダンブリング(野菜ギョウザ)」Good
◎「シュリンプ・サラダ」Good
◎メイン魚料理「海老のレモンペッパー」(写真107)ウェイターのお勧め料理で抜群にうまい。
◎メイン魚料理:巨大「ロブスター・テール」(写真108)。確か追加代金が必要だったが値段は忘れた。Good
◎メイン肉料理「牛肉スライスの中華いため」普通の味。
◎デザート「クレムプリュレ(焼きプリン3種)」Good

夕食後、いつものように夜のデッキ(写真109)を散歩して部屋に帰る。ハワイクルーズも後半になってきた。

(クルーズ5日目終了)

 
     
E カウアイ島の高級リゾート
「マリオット・リゾート・オン・カラパキビーチ」
  妻が珍しく早起きし、何か叫んでいる。「早くバルコニーに来て、早く」。「うるさいな〜」と思いつつバルコニーに出た瞬間、私は素晴らしい風景に目が覚めた。プライド・オブ・アメリカはカラパキビーチと高級ホテル群(写真110)を通り過ぎて、間もなくカウアイ島「ナウィリウィリ」に入港する。

アロハカフェの展望デッキ席には既に多くの人が集まってきている。朝日をあびながらの朝食タイム(写真111)、今日も幸せな一日がはじまる。展望デッキから眺めたカウアイ島(写真112)は美しい。カウアイ島(写真113)はハワイ諸島で最も古い島であり、他の島々と同じく火山活動によって生まれた。島の中央には標高1569mのワイアレアレ山があり、数百万年の歳月を経てワイメア渓谷やナ・パリ・コーストのような険しい岸壁や奇峰が形造られたという。

朝食を済ませ、デッキでのんびり読書する老夫婦(写真114)がいる。お二人からは人生のゆとりが感じられる。我々もゆとりを持ってカウアイ島滞在をしよう。この日は熟年4人組で港近くにある高級リゾートホテル「カウアイ・マリオット・リゾート・オン・カラパキビーチ」(写真115)に遊びに行く。

ホテル棟裏側には大きな池(写真116)と庭園が造られ錦鯉が群れている。ホテルのフロント・ロビーの中央にカヌー(写真117)が展示されており、ここがハワイの島であることを表現している。
フロントでホテルマップをもらい売店・ショップ・レストラン・プール等、詳しく見る。ここのマリオットはカラパキ・ビーチを独り占めした巨大なホテルで、どこにどんな施設があるかの事前調査が必要である。

ロビーからガーデンプールへ続く小道の脇に見事な芝生と美しい花々が植えられている。妥協を許さない完璧なサービス精神を感じる。そして、ガーデンプール(写真118)を見た瞬間、一同、驚きの声をあげる。ハワイで最大規模を誇る美しいガーデンプールは海へと続く。素晴らしい!プールの周囲に古代ローマ風バルコニー(写真119)が5カ所も造られている。プールの先には広々としたグリーンの芝生(写真120)があり、背の高い椰子の木がそびえる。その先にカラパキ・ビーチ(写真121)が広がる。

今日は最高にいい天気なので、プールで泳ぎ、プールサイドのチェアー(写真122)で寝転がってリゾート気分を満喫したい。フロントで聞いてみると、「プール・アクセス」を買えばビジターでもプールが利用できるという。プールアクセス代金(1人35$、2800円)を払い、手首にビニールの輪を巻いてもらう。これでホテルの宿泊者と同じサービス(プール、チェアーの利用、タオル交換)が受けられる。(海外リゾートで私がよくやる裏技である)

60歳とは思えない「Nice Body」を披露する私(写真123)。隣で妻が言う。「は〜い、お腹の力を抜いて…」プール(写真124)に入ると最初は少し冷たく感じる。しかし、泳ぎはじめるとちょうどいい水温である。強烈なハワイの太陽を受け水面がキラキラ光る。

太陽の光がプールの中まで入りとても綺麗に見える。気分良く泳ぎ、取りあえずガーデンプールを1周する。普通に1周しても200mはあると思われる。2周目の途中、ジャグジー(写真125)で休憩する。このジャグジーは「Aupaka Terrace」の古代ローマ風バルコニーの1階部分にできている。水温の低めのジャグジー、熱めのジャグジーと温度変化をもたせてあることにも驚く。

日本の温泉なみに熱いジャグジーもあり、私はそこが大いに気に入った。「いい湯だな〜」そして、火照った体でプールに入ると最高に気持ちがいい。しっかりプールで遊んだ後はお気に入りのチェアーに寝転ぶ。少し疲れた体をチェアーに横たえ休憩する。見上げれば真っ青な空に椰子の木(写真126)が天高くそびえる。まさに、リゾートを絵に描いたような雰囲気である。

休憩の後、ビーチに出てみる。日差しが強く暑い。今更ながら日本の寒い冬が信じられない。海に入ってみたが、水が冷たく直ぐに上がる。おまけに海水の透明度もない。これでは海で遊べない。

ギフトショップにはコンビニ並の飲食物が置いてあったので、ジュース、コーヒー、サンドイッチ、バナナ等を買ってきて軽いランチにする。ランチの後は日陰のチェアーを探してお昼寝タイムである。日陰に入れば涼しい。暑くもなく寒くもないビーチ(写真127)で午後のうたた寝をする。これ程優雅な休日はない。目覚めれば青い空と椰子の木、天国とはこのような所か……?

プール、ジャグジー、休憩を繰り返し、時折、ホテル内の探検もする。ここのマリオットは敷地内にホテル棟(写真128)だけでも5棟もある巨大リゾートを形成している。カラパキ・ビーチ(写真129)を散歩する。
ビーチの外れでカヌーの練習をしている子供達(写真130)を見かけた。時刻は既に午後5時、夕陽が傾き、そろそろ船に帰らねばならない。夕陽に染まるビーチ(写真131)をいつまでも眺めていたい心境であるが、しかたなく船に帰る。

「プライド・オブ・アメリカ」(写真132)があかね色に染まる。そして、日が沈み周囲は次第に暗くなる。今日は素晴らしいビーチリゾートを体験できて大満足である。

(クルーズ6日目終了)

 
     
F カウアイ島の絶景「ワイメアキャニオン」と「ナ・パリ・コースト」
  カウアイ島2日目の夜明け(写真133)。この日は日本語ツアー「ワイメアキャニオン半日観光」に参加する。ツアー料金は税・サ込みで72.91$(5833円)。ざっと見たところ20〜30名くらいの参加である。朝8時には下船し、バスに乗車する。カウアイ島在住の日系3世の女性ガイドによる説明を聞きながら効率よく観光ポイントを巡る。日本語は楽でいい。

ツアーバスは最初にカウアイ島の黄金海岸とも呼ばれる「ポイプ」方面に行く。ポイプにはシェラトン、ハイアット、マリオットなどの高級ホテルやコンドミニアムが点在する。ただし、ツアーバスはポイプのリゾートエリアを素通りして、ラワイ・ロードの突きあたりにある「潮吹き穴」(写真134)に行く。波が押し寄せると穴から潮が噴き出すが…、それで何なの?という程度の印象である。駐車場の一角に露店ができており真珠・アクセサリーを安く売っている。

次に「カウアイ・コーヒー・カンパニー」(写真135)に行く。私はコーヒーが好きなので期待しよう。カウアイ島の南に広がるこのカウアイコーヒーの農場(写真136)は、アメリカ一の広さを誇るという。
コーヒーの花(写真137)は結構可愛らしい。カウアイコーヒーの実(写真138)は、そのほとんどが黄色をしている。少数だが赤い実もある。

その農場の中に「カウアイコーヒー・ミュージアム&ギフトショップ」がある。ショップの一角に、たくさんの種類のコーヒーの飲み比べができる楽しいコーナー(写真139)があり、コーヒー好きにはたまらない。お土産にブルーマウンティンを買う。

次に、本日のハイライト、太平洋のグランドキャニオンと呼ばれる「ワイメア渓谷」(写真140)へと向かう。カウアイ島はハワイ諸島で最も古い島で、他の島々と同じ火山活動によって生まれた。豊富な雨に恵まれ、数百万年もの浸食期を経てワイメヤ渓谷が形づくられた。展望台(写真141)から見る絶景の自然美!谷底(写真142)から何か音がする。よく見てみるとヘリコプターが飛んでいる。ワイメヤ渓谷を45分間ヘリコプターで周遊するツアーもある。ただし、お値段は270$(21600円)と高い。

午後1時頃、ツアーを終了し船(写真143)に帰ってくる。今日は忙しい。午後2時にプライド・オブ・アメリカはカウアイ島を出港する。出港までに腹ごしらえをする必要がある。ビュッフェレストランに行き軽いランチにする。その後、展望デッキに出て美しいカウアイ島を眺める。

午後2時、いよいよ出港である。プライドオブアメリカは狭いナウィリウィリ港内でUターンし港を出ていく。カウアイ島出港シーンはなかなか感動的である。午後2時の出港なので多くの乗客が展望デッキ(写真144)に出て美しい風景を眺めている。しばらくすると、カラバキ・ビーチに建つ「カウアイ・マリオット・リゾート」(写真145)が見えてくる。

デッキ11のアロハカフェに続く展望デッキ(写真146)は飲食をしながら出港シーンを楽しめる特等席である。海に面した席を早めに確保すれば、ランチ・デザート・コーヒーを楽しみながら出港シーンが楽しめる。

次第にカウアイ島(写真147)が遠ざかる。そして、プライド・オブ・アメリカ(写真148)は外洋に出ていく。プライド・オブ・アメリカはカウアイ島に沿って北上(写真149)し、絶景のビューポイント「ナ・パリ・コースト」を目指す。しばらくは洋上のクルーズ(写真150)を楽しむ。

私は客室にもどって熱いシャワーを浴び、バスローブに身を包みベッドで休憩する。これが最高に気持ちいい。軽い午後の昼寝をした後は、1人でお気に入りのカフェ「ジョン・アダムス・コーヒーバー」(写真151)に行く。窓側の席に座り、カフェラテとレモンケーキ(写真152)で午後のティータイムを楽しむ。クルーズは妻や友人と一緒に来ても1人の自由時間が持て、各自の楽しみが追求できるのがいい。

何ということか、絶景の「ナ・パリ・コースト」(写真153)に近づくと天気が急変し黒い雲が立ちこめてきた。そして雨も降り出してきた。最悪だ!「ナ・パリ・コースト」(写真154)へは車ではアプローチできず、自分の足でトレッキングするしかない。それ故、秘境海岸とも呼ばれている。幻想的な風景が目の前に展開する。嵐の中の絶景「ナ・パリ・コースト」(写真155)は秘境ムード満点である。

夕食を自由に選べる「フリースタイル・ダイニング」は選択の幅が広がる。しかし、毎夜のことなので面倒で当たり外れもある。有料の「ステーキハウス」(写真156)は内装が良いので入ってみてもいいが、アメリカのステーキは最悪の場合もある。よってパス。無料のメインダイニング「スカイラインレストラン」(写真157)はバックミュージックがうるさくて一度も夕食には利用しなかった。結局、我々のメインダイニングは「リバティーレストラン」(写真158)に落ち着いた。最後の晩餐をここで楽しむ。

(クルーズ7日目終了)

 
     
G ホノルル・リムジン観光と
「ワイキキ・ビーチ・マリオット・リゾート&スパ」
  7泊8日のハワイクルーズを終了した後、熟年4人組一行は「ワイキキ・ビーチ・マリオット・リゾート&スパ」(写真159)に行く。午前10時頃にはマリオットのフロント(写真160)に到着しチェックインをする。ここで、デラックス・オーシャンビューのビーチ寄り・高層階の部屋番号を確認するまでフロントでねばる。

「ワイキキ・ビーチ・マリオット」は2棟1310室からなる巨大なホテルで様々な客室カテゴリーがある。よって、私は客室のラナイ(バルコニー)からワイキキビーチの壮観な眺めを楽しむために、ケアロヒラニ・タワーの「デラックス・オーシャンビュー」指定で、さらに「ビーチ寄り・高層階」をリクエストしておいた。ルームチャージは$420(33600円、税・サ込み、2人利用)と決して安くはない。部屋番号を確認した後、ホノルル観光に出かける。

午前11時、マリオットのフロント・玄関に現れた巨大な「ストレッチ・リムジン(定員8名)」(写真161)。これに4人で乗り込む。マリオットの客室利用は午後3時からなので、とりあえず2時間のリムジンによるワイキキ観光をする。皆さんVIP気分(小学生気分でワ〜イ、ワ〜イ)でリムジンに乗り込む。

2時間のリムジン観光の料金はインターネット申し込みで$205(20580円、諸税込)1人あたり5145円。料金は少し高い気がするが、日本語ガイド兼ドライバーによるワイキキ観光なので気楽である。最初にダイヤモンドヘッド・ビーチ(写真162)を望むビューポイントで停車する。リムジンはカハラ高級住宅街に入る。車窓には豪邸が建ち並び見ているだけで楽しくなる。所有者はどんな人?そして、石原裕次郎邸(写真163)前でターンする。

次に、日立のテレビ番組「世界不思議発見」のコマーシャルで有名な「この〜木、何の木、気になる木」がある「モアナルアガーデン」に行く。広い、広〜い、しかも、公園内にゴミが1つも落ちていない。広大な緑の芝生にそびえる大きな1本の木(写真164)。これは樹齢100年の「アメリカンネムの木」である。ハワイの生命力の凄さとアメリカの管理力に敬服する。木の下に入ってみると空が透けて見える。不思議な木陰(写真165)である。

「モアナルアガーデン」で時間をつぶしたので残り時間が少ない。急いで「ハワイ州最高裁判所とカメハメハ大王像」(写真166)に行く。カメハメハ大王像の正面にイオラニ宮殿(写真167)が建っている。第7代国王カラカウアの命により1882年に完成した。

「ヒルトン・ハワイアン・ビレッジ・ビーチ・リゾート&スパ」を最終目的地にして、午後1時、ヒルトンのフロントでリムジン観光を終了する。アリイタワー内のビーチに面したレストランに入り、軽いランチにする。ビーチに面して建つ「レインボー・タワー」(写真168)が素晴らしい。

昼食後、ヒルトンの「デューク・カハナモク・ラグーン」(写真169)を見学する。
「美しさに声も出ない」という風景、お見事! ヒルトン・ラグーンの前からワイキキビーチとダイヤモンドヘッド(写真170)が綺麗に見える。まるで絵葉書のようである。多くの日本人がヒルトン・グランド・バケーション・クラブ(HGVC)の会員権を購入する理由が分かった。たとえ1年に1週間でもここのコンドミニアムのオーナーになれるのであるから…。

ヒルトンからワイキキビーチをぶらぶら歩いてマリオットまで帰ることにする。名門ホテル「ハレクラニ」(写真171)の前を通る。料金が高いせいか、プールサイドの人影は少ない。「シェラトン・ワイキキ」(写真172)のビーチサイドのプールはまるで大浴場のように混んでいる。

それにしても暑い。今日は1月の21日、日本の真冬でありながら、ワイキキビーチは夏真っ盛りの風景(写真173)が展開する。日本の冬とのギャップが大きい。今日は土曜日なので地元の人もワイキキビーチ(写真174)に遊びに来ているせいか非常に混んでいて活気がある。

実は、私は海外旅行経験は豊富であるが、「ハワイ初体験」である。日本人に身近なワイキキがこんなに素晴らしい所とは知らなかった。サ−フィンの神様「デューク・カハナモク像」(写真175)や「ハイアット・リージェンシー・ワイキキビーチ&スパ」(写真176)まで来るとマリオットは近い。

マリオットのフロントでルームキーをもらい部屋に向かう。友人夫妻の部屋は「2331」我々の部屋は「2327」で、希望通り23階という高層階でビーチ寄りである。期待を込めて我々の部屋に入る。入った瞬間、床から天井まで全面ガラス張りの窓(写真177)が目に飛び込んできた。Good,Good,Good,……

窓を開けてラナイ(写真178)に出てみる。恐いくらいの高層階に張り出されたラナイである。結構広く、長椅子1脚、小椅子2脚、小テーブルが置かれている。ラナイからのこの壮大な眺め(写真179)を求めてマリオットを予約したのであるが、大正解であった。妻も満足げにワイキキビーチを眺めている。妻を満足させられるか否か?これが旅の成否につながる。

マリオットの客室(写真180)は上品にまとまっており気分良く滞在できる。室内の客室面積は32u、ラナイの面積は6u、最大定員4名で夫婦2名で滞在するには申し分ない広さである。プール(写真181)は2カ所あるが、いずれも小さく混み合っている。さらに、オン・ザ・ビーチのホテルではないので、プールから海が見えず、いまいちの感じである。ワイキキビーチを見下ろすアウトサイドのレストラン(写真182)もあるが、前に大きな道路が走りビーチらしくない。

プールから見上げたケアロヒラニ・タワー(写真183)。この棟の最上階右側(ビーチ寄り)から3室がスイート、右コーナーの部屋が「オーシャンフロント・ジュニアースイート」、その他の大半が「デラックス・オーシャン・ビュー」になっている。よって、可能な限り「ビーチ寄り・高層階」にしてもらえば価値が上がる。

ロビー階にある「シアトルズ・ベスト・コーヒー」でカフェラテと大きなクッキーを買って客室にもどる。ラナイのテーブルにコーヒーとクッキーを置いて、夕暮れのワイキキビーチ(写真184)を眺めながらコーヒータイムにする。これが最高の幸せ……。妻は買い物に出かけていない。1人でこの壮大な眺め(写真185)を楽しむ。しかも、暑くなく寒くもない。私にとって至福の時間が流れる。

夕陽(写真186)が西に傾くにつれて周りがあかね色に染まり、ワイキキの高層ビル群を赤く照らす。そして、いよいよ、太陽が沈む。見事なサンセットとヨット(写真187)。夕陽を背に、いつまでもサーファー達は波にトライする。

本日のディナーはマリオットホテルの「DKステーキハウス」にする。恐らく量が多そうなので前菜は省略し、メインを4人分注文し、適当にシェアする。

《本日のディナー》
◎メイン魚料理「Monster Shrimp Scampi」($28)
◎メイン魚料理「Double Cold Water Lobster Tail」($49)(写真188)巨大ロブスターのガーリック焼きでうまい。
◎メイン肉料理「Filt Mignon,10oz.」($37)(写真189)2人分注文し、ミディアムレアで焼いてもらう。抜群にうまい。
◎ ポテトと野菜、アラカルトメニューを頼むと$9の追加料金で「スープ又はシーザーサラダ、ポテト又はライス&野菜」が注文できる。

ワイン、ビールも注文し4人でハワイ最後の夜を大いに楽しむ。4人合計$286(22880円)1人当たり6000円弱なのでそれ程高くはない。ラナイに出て夜景(写真190)を楽しんでからベッドにもぐり込む。

1月22日(日)の朝、早速、ラナイ(写真191)に出てハワイの暖かい風を感じながら深呼吸する。他のラナイにもちらほらお客が出てきている。海を見てみると既に多くのサーファーが波をとらえようとしている。しかし、天気が良すぎてあまり大きな波ができていない。

部屋にあるコーヒーメーカーで煎れたてのコーヒーをつくり、ラナイで味わう。熱くて苦いモーニングコーヒーとワイキキビーチの壮観(写真192)な眺め!ハワイがどんどん好きになっていく自分がここにいる。また来るか…、と思いながら本日のフライトで帰国する。

参考までに、今回のクルーズにかかった総費用を以下記す。
(2人参加の1人代金)
@クルーズ代金(海側バルコニー)‥153700円
港湾税、諸税、船上でのサービス料(チップ)込みの総額
A航空代金(ユナイテッド航空エコノミー利用)…102400円
燃油サーチャージ代、空港税込みの総額
Bホノルル1泊代+観光費用…32000円
Cクルーズ中の個人的出費‥45600円
寄港地でのツアー代、有料レストラン代、夕食時の飲み物代、船内での買い物代、現地での移動・食費等。
BCについては個人差大。
合計 約34万円

 
     
H 一般情報
 
◎ノルウェージャン・クルーズライン
http://www.ncljpn.jp/
フリースタイル・ダイニングが特徴
客船によって異なるが、船内には6〜10箇所のレストランがあり、食事時間、テーブルも気のむくままに自由に利用できる。必ずしも正装である必要はなく、リゾートカジュアルから正装までお客が自由に選択できる。

◎プライド・オブ・アメリカ
http://www.ncljpn.jp/fleet/america/index.htm

◎ウェスティン・マウイリゾート&スパ
http://jp.westinmaui.com/

◎カウアイ・マリオット・リゾート
http://www.marriott.co.jp/hotels/travel/lihhi-kauai-marriott-resort/

◎ヒルトン・ハワイアン・ビレッジ・ビーチ・リゾート&スパ
http://hiltonhawaiianvillage.jp/

◎ワイキキ・ビーチ・マリオット・リゾート&スパ
http://jp.marriottwaikiki.com/

                                        (2012年12月 掲載)